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ヘム鉄の使用について

私たちの体内の鉄は、主に赤血球、肝臓、筋肉などに多く含まれ、酸素を体の各パーツに運ぶだけでなく、多くの代謝や活性酸素の除去などに関与しています。それらの多くはたんぱく質と結合したヘム鉄として機能しています。
鉄が欠乏すると動悸・息切れ・めまいを始め、易疲労感・頭痛・手足の冷え・イライラ・神経過敏・集中力の低下など、日常生活の円滑な遂行を妨げるさまざまな症状が出現します。

月経(生理)による出血のある女性の場合、慢性的に鉄不足になっている方が多数おられます。中には、検査上の貧血はないか極軽度でも、フェリチン(貯蔵鉄)の値が著しく低い、いわゆる潜在性鉄欠乏症の方も少なからずいらっしゃいます。そしてそうした潜在性欠乏症のレベルの方も、外来で伺っていると上述したような症状で困られていることがよく見受けられます。

鉄剤は保険診療でも処方できますが、残念ながら保険診療で処方できる鉄剤は非ヘム鉄なので体内での吸収率が悪く(5%位、ヘム鉄は20~30%)、胃の不快感・吐き気などの副作用で飲めない方が時々おられます。

一方ヘム鉄の場合、そうした副作用はまずなく、またコーヒーや緑茶、食物繊維などによる吸収阻害もありません。食事で鉄分の多いものを摂るようにすることも大切ですが、例えば1日24mgの有機鉄相当の鉄分(鉄不足改善のための必要量)を摂ろうと思うと、いわしなら約34匹、ほうれん草なら約24束、レバニラ妙めなら10人前を毎日食べなくてはなりません。

症状の出るような鉄欠乏症の場合、食事だけで改善するのは困難です。当院では、副作用で非ヘム鉄が飲めない方や希望される方のために、高品位のヘム鉄サプリメントをお勧めしております。御希望の方は医師の方まで御相談下さい。

*ヘム鉄:1ボトル3780円(1~1.5か月分)